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趣味や好みの詰め合わせ。完全自己満足ブログなので多分にネタバレを含みます。

【小説】空棺の烏 / 阿部智里

八咫烏シリーズ4作目のこれは・・・学園もの!!
ハリポタを髣髴させる雪哉たちの青春学園ライフ@勁草院、かと思いきや、なんと最初から雪哉のシナリオ通りとは。
そして真の金烏についての新事実もあり、シリーズ的にも動きがありましたね。
 
実はすでに次作である玉依姫も読了してしまったのですが、本作についての感想・考察をば。
 
 
【雪哉TSUEEEE】
もうね、雪哉無双。さいつよ。
兵法の盤上試合とかカタルシスの嵐。
そんな雪哉、人にものを教えることが苦手という一面もあり、ますます天才っぽいw
 
雪哉は完全に若宮のための人材確保を念頭に入峰し、若宮に敵意を持つ者は排除するような動きをしていました。
 
雪哉を目の敵にしていた翠寛は悪者のようにも思えますが、「どこにも行くところがない者、ここでしか生きられない者のための場所」として守ろうとしていたとのこと。
このくだりが妙に心に残っています。
 
うーん、、、彼の生い立ちやそう考えるに至った背景がわからないからなんともですが
確かに宗家を守る山内衆を育成するという本来の姿とは異なるとは思う。
翠寛には翠寛の、守るべきものと正義・信念があったのでしょう。
 
雪哉は確かに、勁草院に在籍していた者たちの人生を大きく変えた。
そこに全く心が痛まなかったり何も感じなかったかというと、そうではないと思うんだよなぁ。
楽しい時間もあったことを後ろめたく思うような描写もあるし、大人びているけど、進む道にびびりながら頑張っている印象。
 
茂丸の、「おつかいしている子供みたい」という表現はまさしく!って感じ。
心細いけどやることは決まっているから頑張るよ!みたいな。
 
勁草院で仲間ができたことだし、支えあいながら進んでいけるといいなー。
 
 
 
【明留はかわいい】
彼、天然っぽいですよね。素直というか。
西家のおめでた遺伝子がしっかり受け継がれているw
 
ナチュラル階級主義だった明留が勁草院で過ごすことで変わっていく様、萌えです。
若宮は最初、厄介払いのために明留を勁草院に入れたのかと思ってました。
従兄弟だし、ばっさり切るのが躊躇われたのかなーと。
でも、若宮に仕える心に偽りはないわけで、であれば育てようと勁草院へ送った若宮はナイスですね。
確かに、味方が少ないのに切るのはもったいなさすぎるもん。
 
坊先生として同窓とわいわいしているの、可愛いっす。
 
そして「単」ですでに明留が勁草院へ入ることに触れられていますよね。
やはり、かなり作りこまれた話だなぁと感じさせます。
 
 
 
【山内の過去に何があったのか】
空棺の烏とは、前の真の金烏・那律彦を指していましたね。
次刊:玉依姫で禁門が閉ざされた経緯に触れられていましたが・・・とりあえずあの小猿は何者なんだ??
 
明らかになったこともあれば、より深まる謎もあり。。
 
 
 
 
 
 
・・・・・我慢できず、 「弥栄の烏」を読み始めてしまいました。
ちょっと今、、ショッキングすぎて、、、もっと書きたいこともあるけれど一旦終了。。
 
玉依姫と合わせて弥栄の感想も書こうと思います。